理容師法及び美容師法では、感染症の予防という観点から、皮膚に接する器具類は必要
な消毒を求めており、また、衛生管理要領では、間接的に皮膚に接する器具類を介して消
毒した器具にウィルスを付着させてしまう可能性があることから、間接的に皮膚に接する器
具類に対しても消毒を求めているところである。ついては、シェービングブラシ、はさみ等皮
膚に接する器具類及びシェービングカップ等間接的に皮膚に接する器具類については、そ
の種類に応じ、衛生管理要領に掲げる消毒法法で確実に消毒するよう徹底すること。
特に、施術中に腰やベルトなどに下げてはさみ等器具を収納する革製等のケース(以下、
「シザーケース」)は間接的に皮膚に接するため消毒する必要があるが、器具を収納する部
分は細い筒状であり、また、使用されている革の裏側(床面)は細かな繊維の集合体である
ことから、器具を収納する部分の確実な消毒が難しいものと考えられる。このため、施術中
に器具を消毒せずにシザーケースに収納し、又はシザーケースから取り出した器具を消毒
せずに使用すると、シザーケースを介しウィルス等の感染のおそれがある。したがって、シ
ザーケースの使用については、その材質及び構造等を踏まえ十分な衛生措置を講じるよう
徹底すること。
なお、衛生措置を講じた使用方法としては、施術中、使用している器具を消毒した後に
シザーケースに収納し器具を消毒してから使用する、又は、使用している器具はその
ままシザーケースに収納せずに専用台等に置き、施術終了後に消毒を行った上でシ
ザーケースに収納するといった方法が考えられること。