中振袖着付優勝 荒木千代美
私は今回のコンテストに勝負をかけていました。今まで美容を続けて２０年、結婚、出産、独立と夢に向かって歩んだ人生、今年こそ勝つぞと決めて臨みました。
実は昨年もこの競技に出場したのですが、残念ながら入賞出来ず自分の未熟さと練習不足を痛感しました。こんなにやったのにと悔しい思いを残し練習しました。
今思えば昨年は四角い着付をしていた、ただ時間内にモデルさんに着付をしていたのだと気付き、今年は丸い着付を目指し体の線に対し一手一手を添えてモデルさんに合う丸みのあるふくら雀を心掛けました。
練習中、頭の中では解っているのに手が動かず、何度もくじけて泣きました。自分の悪い癖が出て裾巻きに苦労した。襟合わせは左右決まらず、いつも同じにならなかった。ふくら雀は羽根が踊ってしまいバランスが難しかった。枕も何度も変え、ボリュームを調節した。帯が下がり易いので何度も練習しました。
大会前日になっても決まらず、応援してくれる人の顔が浮かび、落ち込んでしまいました。人前に出て見せる着付ではないと納得する迄練習を繰り返しました。
大会当日の朝、ようやく決まり、やれると確信しました。大会は予定どおり出来、そして念願の優勝！！
連日遅くまでご指導下さり優勝まで導いて下さった先生方、いつも励ましてくれた友人、レッスンの間、店を守ってくれたスタッフ、ありがとうございました。今回私の中では完璧な着付ではありません。着付を見直し力を付けて全国大会に臨みたいと思います。